組手の相手は、大柄な黒人女性。
身長差25センチ、体重差20キロはありそうだ。太ももは丸太ん棒みたいだー。
しかも手足が長ーーーい。
形で一緒だった二人は、過去に彼女と組手をしたことがあり、いろいろとアドバイスをしてくれた。
「とにかくリーチが長いから、絶対にまっすぐ入っちゃダメ!横に捌くのよ~」
「前蹴、狙ってくるから気をつけて」
「体が大きい割りに動きが早いのよね。後の先が得意だから、誘いに乗らないようにね。」
「私なんか、膝蹴くらってあばら骨折られたことあるわよ。怪我しないようにね~」
........(・・;).......あ、ありがたいアドバイス、ありがとう。生きて帰ってくるからね!
とにかく相手の懐に飛び込まないことには話にならない。そのチャンスをつかもうと、間合いを見計らう。
でもなかなか見切れない。
怖がっていてはダメだ。腰が微妙に引けてるのがわかる。だから、突きを出しても中途半端で遠いし、相手に脅威も与えれない。
その直後、強烈な前蹴りを腹に食らってしまった。一瞬、体がくの字になり、宙に浮いた。
ふえぇ~、すんごいパワー。痛いけど、怪我はしてない。骨もOK!
「白、技あり!続けて始め!」
あきらめるもんか、「よっしゃあああ~~~!!!」という掛け声と共に前に飛び出す。
チームメイトの体育会系ロシアンキャット、アリーナが「ダバイダバイDAVAI,DAVAI」(ロシア語で行け行け!という意味)と叫ぶ。
その声援を受け、果敢に攻撃を仕掛ける。
狙っていたのは、『対の先(たいのせん、ついのせん)』相手の動きを予知し、それに負けぬように動作を起こし、同時に仕掛けながらも一瞬早く打ち込んで勝つこと。
そう、相手が技を掛けた直後に懐に飛び込み、相手の技が終る前に極めるのだ。
だから、攻撃してきた時がチャンスなのだが、どうしても一瞬遅れてしまう。
ならば『後の先(ごのせん)』はどうだ。
受けて、攻撃。ブロック&カウンターってやつですな。
前蹴りが来る。下段払いで受け。しかし、そのパワーで体が飛ばされてしまった。体制が崩れカウンターが打てない。ううーーん、ちゃんと腰で受けてないからだッ!!腕受けはダメれす!!
彼女の逆突が来た。
遠い、または抜けてる、と思った。副審の白旗が見える。主審の「やめ!」コール。
ああ~~~、万事休す。天を仰ぐ私。
「白、中段逆突き技あり!あわせて一本、白の勝ち!!」
ううーーん、残念だけど、技ありも取れずに敗退。かなり悔しかった。
それでも、チームメイトのパムと仲良く3位。がんばった自分をほめてあげよう!
To be continued.......
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2010年ISKFナショナルズ結果
(^^)v第32回 国際松涛館空手連盟 全米大会 ISKF US NATIONALS 2010 その他のエピソードはこちら☆
矢口マジック、
その1.速報、
その2.予選前夜、
その3.予選開始、
その4.形の予選、
その5.形予選突破、
その6.組手予選通過、
その7.決勝に向けて、
その8.開会式、
その9.全米チャンピオン、
その10.組手決勝ラウンド、
その11.戦い終わって.....
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