2012年12月28日金曜日

第2回国松空連世界大会 ISKF WORLD SHOTO CUP 2012☆11.明日は明日

一般女子団体組手の動画
ヨーコ USA vs クリスタル CAN の激闘


騎馬立中段諸手突
シニアの予選が終わり、試合を見ることに集中できる!やっりぃ~~。

ところで、ジュニア(18歳以下の各カテゴリー)は土曜日に決勝まで行うため、時間がかかる。特に16~17歳は朝9時に始まったのに、シニアが終わってもまだやっていた。

実はこの時点で、MMAのジムで一緒に練習したジョシュアはまだメダルが取れないでいた。
彼の父親は仕事を休み彼に同行して来ていたのだが、ぶっちゃけた話、とってもとってもモトがかかっているのだ。『このまま手ぶらで帰るなんて.......』と焦り始めた様だった。

そして最後のチャンスが団体形、まさに『Win or Go Home!  勝ってメダル持って帰るか、負けて何も無しで帰るか?』の状況になり、彼らは踏ん張り見事に銅メダルゲット、感激して泣いちゃったようです。
めでたしめでたし、良かったね!私もほっとしました。

アメリカ選手団
さて、アメリカのエース、ヨーコちゃん。
彼女はハタチそこそこだけど、子供の頃からあらゆるトーナメントに出ているベテランだ。しかも形と組手、殆どの試合で勝っている。

彼女の凄い所はというと、対戦相手も審判も自分のペースに巻き込んでしまうところだ。
彼女はとても小柄なのだが、目立つんだな、これが。

二人コートに立っていても、自然と目が彼女を追ってしまう。
組手を見ていると良くわかるのだが、必ずと言っていい程、彼女が試合の主導権を握っている。相手は自分のペースで試合をさせてもらえないので、どうしても後手後手になる。

一般女子団体形
アメリカチームの壮鎮
意図してやっているのか、自然とそうなっているのか........両方かな?
どっちにしても凄い事です。

でもこの日、彼女は何となく変だった。
形の予選を見ていたのだが、何故かターゲットが定まらない。何だかばらばらだ。
それでも世界の強豪相手に僅差で勝ちをもぎ取っているのだから大したもんなんだけど、どうしたんだろう??

形の決勝進出を決め、組手の予選が始まる直前、彼女は救護班の元でひっくり返っていた。
頭痛がひどく、強い痛み止めを取りすぎ、脈拍が異様に高くなってしまい、医師の診断を受けていた。
医者はゴーサインを出さずにいて、先生方はやめておけ、と言うが、彼女はやる、と言い張り、『何かあったら責任は自分が持ちます云々....』の書類にサインをし、個人組手の予選に出た。

途中、倒れかけた。
「あ、危ない!」と思わず叫ぶ。
一試合終わるごとに救護班で治療を受け、名前が呼ばれるとウォームアップもせずに飛んでいって試合をする。
若い、だけじゃないっすね、あれは.......
スゴイ根性。

あと一つのところで強豪カナダ選手に負け、残念ながら決勝進出ならず。
ヨーコちゃんはふらふらしながら、「この前は勝ったんですよね.....負けて、悔しいなあ。」とぽつりと言った。

団体組手も出る、と言い張る彼女を止め、補欠選手が出て決勝進出を決めた。
チームメイトが戦っている間、ヨーコちゃんは鼻にチューブを差し込み点滴を打ちながら、「ケリー、カウンター!!」と声援を送っていた。
あいや~~......

予選終了し、アメリカ選手は殆どの部門で決勝進出だ。
選手を集めて矢口先生が仰った。
「みんなご苦労様。今日負けた人、今日のことは忘れろ。明日は明日だ。明日またイチからやればいいんだ。わかったな?!」
みんなちょっとビックリして、表情がぱっと変わって「オーーーッス!!!」

通訳しながら感動して泣きそうになりましたよ、私は。

予選4位通過でも優勝のチャンスはあるし、その逆もあり得るんです。
油断大敵。

To be continued.....

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